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最愛の人
第24章 美鈴
『あらあら、だらしない格好ですこと。

お食事二人分ご用意したけれど、一匹分だったかしら?』


「女将、今日はそのままでいいよ。
ただ、下に並べてくれ」

『あら、海斗くんにしてはお優しいのね?
いつもならアレコレ食べさせるくせに』

「ああ、今回限りのつもりだよ。
次回からはいつも通り、餌で用意しておいてくれ」

『うふふ。
畏まりました』


私の存在は無いかのように、お話しされているお二人。
女将さんと呼ばれている女性は料理を並べるとごゆっくりと出て行きました。
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