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最愛の人
第39章 悲劇
ふらふらと歩く私を不審そうに見る人々。

あのあと、なんとか部屋まで戻りペンをとった私。
あれ以上書くことも出来ず……

ピアスを外し、携帯も置いてきた。
手にしているバッグには、美鈴の時の物だけ。


せめて、お腹の子だけは守らないと。
それにはお金がいる。
通帳ひとつだけの美鈴の物。


私には何もない。
けど、この子には私だけだもの!
なんとかしないと!


ここ数ヶ月より明るい気持ちになった。
だから、大丈夫!
なんとかなる!


足に力を入れて歩き出したときだった。


ドン!
次に目が覚めたのは、見たことがないへやだった。



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