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第39章 悲劇

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『海斗様！海斗！』

「どうした？」

『愛莉がやばい！
チップの反応が出た！』

「すぐに行く！
堂上先生と久瀬にも連絡を！
あと、杉さんにも頼んだ！」

『海斗！早くしろ！』

『私もすぐ後を追います！』


明日の突入へ向けて策を練っていると、佐伯が大声を上げた。
チップが反応したってことは赤ん坊がやばいってことだ。
それだけじゃない。
愛莉への負担も大きいってことだ。

愛莉、もう少しだ！
もう少し頑張ってくれ！

『にしても！
加藤って奴嘘の場所を言いやがってたな！』

「ああ。
明日あの場所に行ってたら、逃げられていたかもしれんな」

『つーか！こんなに近くにいたのかよ！』

土井が叫ぶ訳もわかる。
まさか、車で５分の場所にいたなんてな…
その建物の前なんて毎日通り過ぎていたのに、全く気付けなかった…
愛莉、ごめんな…