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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第8章 『仁さんの初体験』

『雨…この感じだと、
止みそう…に…、ないなぁ…どうしよう?』

その柏葉の表情は、この空よりも曇って見えた。

『柏葉…さんって家、どこら辺?』

『…駅のすぐ近くにある…マンション…だけど…』

『じゃあ、僕もそっちだから。ここに居ても、
何時止むか分からないし、入って行けば?』

自分の傘に、柏葉に入って貰って
そのまま駅前にある
柏葉の住んでるマンションまで
二人で1本の傘に入って帰る事にした。

とは言っても、柏葉とはクラスも違うし。
可愛いい子だなとは思ってたけど、
お互いの肩が当たりそうになって傘を
柏葉が濡れない様に傾けて差してたから。
柏葉の住んでるマンションに着く頃には、
僕の左側は結構濡れていた。

『今度から、傘はさ
折り畳みにしなよ…じゃ、僕はこれで』

そう言って、そんまま帰ろうとした仁を
柏葉が待ってと引き留めて来る。

『待ってッ、茂木君…、
その…ままじゃ…風邪…引いちゃうから…、
その…、うち、この上だから、寄って行って?
制服…、ドライヤー使えば…乾くから…、
茂木君の…、肩…の所…凄い濡れてるよ?』

そのまま…その柏葉の言葉に甘えて、
柏葉の住んでる部屋に上げて貰った。
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