この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第9章 『茂木純二と真奈美』
茂木のおじさんと…、お母さんからは
純二さんの事は…呼ぶ様にって言われてた。
私は、お母さんと二人暮らしだった。
お母さんと一緒に住んでいた、ボロボロの
築45年の市営住宅のアパートの部屋には…、
純二おじさん以外にも…色んなおじさん達が来ていた。
おじさんが家に遊びに来ても、用事があるのは
お母さんにだけで…、おじさんが遊びに来てる間は
決まってお母さんは、真奈美は外で
遊んでいらっしゃいって言われて、部屋から出されて
市営住宅の前にある…小さな誰も遊んでない公園で、
砂場で山を作って遊んでた。
『よぉ、真奈美。今日も…外で遊んでんのか?』
『茂木の…おじさん…おじさんも、
遊びに来てたの?それは?お母さんに?』
『いいや、…これは…真奈美にだ』
家に遊びに来るおじさん達は、
たまにお母さんに何かプレゼントしたりしてたけど。
私にも…偶に板チョコくれるおじさんとか
チュッパチャップスくれるおじさんも居て。
チュッパチャップスのおじさんは、
この飴を食べ終えたら帰っておいでって言ってた。