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第13章 『夫婦円満本舗の慰安旅行』

仁さんが言う…毎回違うと言う乗り物は、
確かに珍しいのかも知れない。

「仁さん…これっ、面白い乗り物ですね」

『そう？じゃあ、もう一回乗ろうよ』

そう言って、乗り終わって降りて
そのまま出口から入口に戻って。

今度は藤色の様な
薄い紫のやつに乗ったんだけど。

乗り終わって、戻って来て。

「仁さん…これ…、
１回目と２回目と…別物でした…ね。
２回目…あんなに…
激しいなんて…思いませんでした…」

『でしょ？
毎回乗る度にパターンが違うから、
ロックンロール好きなんだよね、僕。
遊園地来たら、毎回乗るし、
何回も乗っちゃうもん。
さて…揺られた所で、
まったりするのでも乗る？』

そう言って仁が指さして来たのは、
アヒル隊長と言うアトラクションで。
自動運転のアヒルが付いたゴンドラに乗って。
レールに沿って移動する小さい子でも
乗れる激しい動きをしない乗り物で。
まったりとした空中散歩を楽しんで。

遊園地の奥の方には、ループコースターとか
立って乗る本格的な
ジェットコースターが４つあって。

休みの日とかなら並ぶんだろうけど、
平日のガラガラの遊園地は小さい子を連れた
家族連れしか居ないから絶叫系はガラガラで。
並ぶ事などほとんどなく、快適に楽しめて。