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第13章 『夫婦円満本舗の慰安旅行』

それに…特に…何かを買わなくても…、
自分のスマートフォンには…、
今日の慰安旅行の画像が沢山入ってる。


『真奈美ちゃん、
はい、これあげる。今日の記念ね』

「え？仁さん…これ…真奈美にですか？」

『そうそう、真奈美ちゃんには
これが良いって
即決だったんだから、見てみてよ』


そう言って、こっちに

ここのショップバックに入った

何かを仁さんが今日のお土産にくれたのだが。

その中身を真奈美に確かめる様に

仁が言って来て。真奈美が袋の中を覗くと。

仁さんからのプレゼントは

…間抜けな顔をしたカピバラのぬいぐるみで。


真奈美の脳内に…

あのカピバラに包囲された時の

トラウマが…鮮明に蘇ってしまったのだが。


「もぉおおっ！仁さんっ、
今日は真奈美をカピバラネタで
弄り過ぎですぅううっ！！」

『じゃあ、真奈美ちゃんは
カピバラのぬいぐるみは要らない？』

ぎゅううとそのカピバラのぬいぐるみを、
ダメと言いたげに真奈美が
自分の胸の所で抱きしめていて。
そのまま身体を捻って、カピバラの
ぬいぐるみを仁に取られない様に
真奈美がガードしていて。

「べっ、別に…真奈美は、
要らないとは…言ってません。
これは…日頃の迷惑料として、
真奈美が、受け取っておきますので」