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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第14章 『慰安旅行・翌日』
自分を刺した男の行方を、
仁が内村に尋ねると。
ぎゅううっと真奈美が仁を
絞め殺す勢いで腕に力を入れて来て。
「おいおい、真奈美ちゃん、
そんなに締めると、
それこそ、仁が死んじまうぞ?」
『ま…、真奈美ちゃん…、
ちょっ、苦しい、苦しいから…ッ』
折角…渡らずに戻って来た筈の、
三途の川が…仁は自分の
脳裏に見えた様な気がして来て。
「仁さん…ごめんなさい…、
そのっ、真奈美の所為で…ッ」
『別に…これは
真奈美ちゃんの所為じゃないよ…?
あのストーカーさんは、
僕と真奈美ちゃんが
泊りで、エロ旅行に行ってたと
思ってたみたいだったから…嫉妬して
逆上して刺されたってだけだしね…。
だから、大丈夫だって、
真奈美ちゃんの所為じゃないよ』
よしよしと、真奈美を落ち着かせようと
仁が真奈美の頭を撫でるが。
自分の所為だと思って居る真奈美は
わんわんと大きな声を出して泣いているので。
どうにも…おさまりが付きそうにないし。
ここは病院だから、大きな声で
騒いだりしてたら他の人の迷惑になるから。
「仁、…俺は…もう…帰るからな。
お前を刺した男なら、すぐ近くで
身柄を捕獲したからな、
もう、安心してくれていいぞ?仁」