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第17章 『仁さんの退院と前嶋からの依頼』

約束の１６時に合わせて、
仁は…遊亀美月と話をする為に
美月の職場の近くにあるガストに入った。

何も注文しない訳にも行かないので。
ドリンクバーだけを単品で注文して。
連れを待っていると店員には伝えて置いた。

店の窓際の奥にあるテーブルに座った。
ドリンクバーでホットコーヒーを淹れて。

遊亀美月が来るのを仁は待った。


それから１０分程して、遊亀美月が

ガストの店内に入って来て。

別のテーブルに移動したいと言うので、

店内の中でも、仕切りに囲まれている

テーブルの方へ移動した。

まぁ…このガストは、

遊亀美月の勤め先から近いし。

僕と一緒の所を見られるのは、

彼女の方が不貞を疑われ兼ねないからな。


「すいません…茂木さん…、
お待たせをしてしまいまして…」

『いえ…、
こちらは仕事でしている事ですので。
それでは…単刀直入に…話を
させて頂きますが…。遊亀さんの
ご主人は、とある既婚女性と
浮気をしている様なのです…。
午前中にお出会いした時にも、
話をした事なのですが。
その女性は、
伊藤美海と言う２４歳の女性です。
そして、その伊藤美海はまだ生後間もない
子供が居る既婚女性でして…。
彼女…が…、結婚する前から…
美月さんのご主人と…、
森園美海は関係があった様でして…』