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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第21章 『白鳥美幸のその後』
今日は…白鳥さんのお家…ではなく、
…お家から少し離れた場所の、
とある喫茶店を
待ち合わせの場所に指定された。
『ここか…純喫茶…エルム』
昔ながらの昭和の香りと…
コーヒーの香りがしそうな
喫茶店のドアを開くと
カランカランとドアのベルが鳴った。
テーブルはまばらに埋まっている。
仁は…店内をざっと見渡して。
待ち合わせをしている美幸の姿を探した。
あ、…居た。美幸さんだ…。
店の奥の方の…、外からは
見えない場所にテーブルの所に
待ち合わせをしている人物の姿を見つけた。
美幸さんは…可愛らしい
小花柄のワンピース姿で。
まだ…僕が…ここに到着したのに
気がついて居ないのか、
自分のバックからスマートフォンを出して
またバックにスマートフォンを戻していた。
いつもよりも…メイクも
少し気合が入っていて。
元々タヌキ顔の可愛らしい顔立ちを
美幸さんはしているが。
いつも会う時以上に、
小綺麗にしているから。
これから…デートに行く…みたいな…。
そんな余所行きの装いをしていた。