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第22章 『初めての彼女』

仁さんの父親である、茂木の
おじさんこと茂木純二の記憶と
仁さんの話に出て来る、
茂木純二の記憶は…真奈美は
上手く重ねられないでいた。

仁さんから話を聞けば聞く程に、
本当の血の繋がりのある
家族でありながら仁さんと、
茂木のおじさんとの関係は…
違和感のある関係な様な気がする。

丁度……仁さんと柏葉陽詩が
付き合っていた頃、
仁さんが中学2年生の14歳の夏頃は。

私はまだ…0歳かそれとも
1歳になった所ぐらいだったはずだ。

私が…持っている記憶の中で
一番…古い…記憶…は、
こども園に通ていた頃の物で、
一緒に親子競技で笑っていた
その姿は…『お父さん』その物だった。

だから…、周りのお友達も
お友達のお母さんたちも
こども園の先生たちもみんな
茂木のおじさんが私のお父さんだって
そんな風に思ってたみたい…。

お父さんじゃないよって、
真奈美が言っても。
周囲の大人達は…、みんな…。
真奈美のお母さんが母子家庭の
手当を貰って真奈美をタダで
こども園に通わせるために
茂木のおじさんを…、お父さんじゃ
ない事にしてるんだ…って…。
そんな風に…真奈美達の事を
見てる…みたいだった…。

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