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Dear.M ~例えばこんな風に貴女を壊す~
第4章 お隣さん
引っ越しが終わって一週間があっという間に過ぎていった。
同じ職種とはいえ、違う職場なのだ。
新しいデスクに新しい同僚、そして上司。

これでも前職のキャリアを買われてすぐに担当を持たされることになった。

知らない土地の取引先、担当エリアでの挨拶廻り。
同僚ではなく、直属の上司の課長が直々に同行してくれる。
期待の現れか、単に人手不足なのか?
上司の左手の薬指には指輪がある。
歳は42とのことだ。
ちょっと恐そうだが、渋めのいい男だと思った。
もちろん、前職で懲りてるワタシはそんなつもりは毛頭ない。
不倫だってしたことはあるが、あんな不毛でハイリスクな関係は二度とゴメンだと思っていた。

そして当然のことながら歓迎会なんてイベントもあった。
ここで職場の人の名前と力関係を頭に叩き込む。
上手に立ち回れるに越したことはない。

マンションに戻るとどっと疲れが出る。
料理は不得意ではないがとても自炊する余力は残っていなかった。
テイクアウト中心の食生活、ゴミが増えていく。

「分別は前より細かくなくて助かるけど、燃えるゴミって何曜だっけ……」

暮らしのしおりを見ながらなんとか日々を繰り返していた。

ワタシの職場は取引先は外食系とスーパーやデパ地下がほとんど。
なので日曜日が休みなのと土曜を含む平日はシフト制での週休2日だった。
これも前職と同じなので問題ない。
月に一度は連休もあるし、夏期、冬期休暇もしっかりと取得できるらしい。

ただやはり身体以上に気持ちは緊張していたのだろう。
最初の休みで残った段ボールを片付けようと思っていたが断念していた。
予定が全て数日ずれ込んでいった。
それでも半月が過ぎようする頃には生活のリズムも掴めていた。

そしてある平日の休日、
頼んでいたソファがようやく部屋に運び込まれてきた。
これでリビングは格段に寛げるスペースへと変貌する。
クッションだけではどうも長時間テレビを視る気になれない。
真新しい二人掛けの革張りのソファ。
リクライニングチェアにもなる優れものだ。
ゆったりと凭れて、はぁぁっと息をつく。

【極楽、極楽……】

貯め込んでいた録画を視て自堕落に時間を浪費していった。

「さてと…今日は買い物行ってご飯作ろ…お酒も買いたさなきゃだよね……」

意気揚々とワタシはショッピングモールへと出掛けていった。

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