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第12章 新たに生まれいでて

　でも、と、雪鈴は涙眼でコンを見た。



「私は身の安全の代わりに、これまで生きてきた人生すべてを失いました。これから自分はどこの誰として生きてゆけば良いのか、何のための人生なのか。一人でゆっくりと考えてみたいのも事実なのです」




　コンのことは大好きだけれど、少なくとも、この屋敷は自分の居場所ではない。自分を本当に必要としてくれる場所を探したかった。