パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第16章 伝説の村

　使用人ばかりが起居する棟の一角、ソンニョは大部屋から個室に移されていた。元は物置だったらしい小部屋を急きょ、病室に当てたようだ。薄い夜具を敷けば一杯になる狭さで、窓がないから昼間でも薄暗い。




　これでは治る病気も治るまいと、雪鈴は気持ちが塞いだ。使用人の扱いは、比較的身分差別をしないコンの屋敷ですら、これが現実なのだ。まだしも医者に診せ、治療を受けさせてくれるだけマシといえる。