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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第16章 伝説の村
 ソンニョは泣いていた。



「良くなったら、二人で一緒にまた、この飴を食べましょう」



 雪鈴はともすれば自分も泣きそうになるのを懸命に堪えた。



 ほどなくソンニョは眠りに落ち、雪鈴もしばらく微睡(まどろ)んだ。いかほど刻が経ったのだろうか。ハッと気づいた時、ソンニョが紅い顔で荒い呼吸をしていた。
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