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第17章 龍神の花嫁

　ひげ面が膝を打った。


「おう、そう言やア、ガキん時分、亡くなったお袋が話してたのを聞いたことがあるな」


　ひょろ長がすかさず割り込む。




「何だ何だ、どういう話だ」



　ひげ面が首を振りつつ言った。



「その昔、やっぱり龍江が干上がりそうになったことがあってさ、人柱を立てたそうだ」



　ひょろ長が薄気味悪そうに呻いた。



「ひ、人柱ぁ。そんなもんで、本当に雨が降るのか」