この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第18章 洞窟に咲く桜

最初に広場から引き出される時、村長が髭男の側で止まった。連行する刑房はやむなく村長を拘束する縄を握り、立ち止まってやった。
「三人で龍神に花嫁を捧げようと決めた時、お前は七十年前の大蛇鎮めが人柱の儀式だとは気づいてなかったふりをしたな。お前は実のところ、とっくに知っていた。知っていたからこそ、セシルが人柱に立てられた風を装うという偽装工作ができた。迂闊だったよ、流石の儂も、まんまとお前に欺された。だがよ、どうせ欺すなら、最後まで欺さないと意味はないぞ」
「三人で龍神に花嫁を捧げようと決めた時、お前は七十年前の大蛇鎮めが人柱の儀式だとは気づいてなかったふりをしたな。お前は実のところ、とっくに知っていた。知っていたからこそ、セシルが人柱に立てられた風を装うという偽装工作ができた。迂闊だったよ、流石の儂も、まんまとお前に欺された。だがよ、どうせ欺すなら、最後まで欺さないと意味はないぞ」

