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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第20章 転機
 二人が屋敷を出たのは、まだ陽が明るい時分で、大通りに軒を連ねる露店を一つ一つ眺めながら足の向くままに歩いてきたのだ。大通りの両側には縄が張り巡らされ、既に無数の提灯が鈴なりにぶら下がっている。



 そう、今夜はセサリ町で年に一度、行われる風燈祭の日だ。毎年、たくさんの人出がある、呼び物といって良い。
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