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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第23章 涙雨
 香油マッサージを終えれば、後は化粧だ。尚宮の指示で、過度な化粧は施さず白粉と紅を引くにとどめた。女官が唇に乗せたのは真冬に咲く紅椿のようだ。




 コンが腕一杯の紅椿を贈ってくれたー。雪鈴は眼を閉じた。ともすれば泣いてしまいそうになるのをごまかすためだ。
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