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第28章 哀しきすれ違い

　最早、自分の出る幕はないのだと知りつつ、この期に及んで未練たらしく雪鈴を追いかけてしまう。自分があまりにも惨めだった。



　コンは両手を後ろ手に組み、煌めく池の面に眩しげに眼を細める。王はこの朝、水面の花托から霜が溶けて消える刻限になるまで、ずっと四阿で池を眺めていたのだった。




　老齢の内官長のために、戸外での長居は控えるべきだとの彼らしい気遣いすら、忘れていた。