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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第4章 序章~最初の「死」~

言われた通り、確かに大きめの穴が空いている箇所があった。初夏には美しい花をつけるであろう紫陽花は真冬の今、花どころか葉さえ落としている。
雪鈴は穴から外に出ると、最後に一度だけ背後を振り返った。ここで華やかな婚礼を挙げたのは、まだほんの十日ほど前にすぎないのに、雪鈴を取り巻く環境はあまりに変わりすぎてしまった。
だが、こうなったのも、すべては運命なのだろう。変えられないのだとしたら、受け容れて前に進むしかない。
雪鈴は穴から外に出ると、最後に一度だけ背後を振り返った。ここで華やかな婚礼を挙げたのは、まだほんの十日ほど前にすぎないのに、雪鈴を取り巻く環境はあまりに変わりすぎてしまった。
だが、こうなったのも、すべては運命なのだろう。変えられないのだとしたら、受け容れて前に進むしかない。

