この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第5章 突然の別離
この朝鮮では国王殿下が至高の方であり、その次に国王さまゆかりの王族の方々、そして我々両班こそが王さまや王室の方々に次いで尊いのだと繰り返し聞かされて育った。
民は王さま、王族、両班のために存在し、我々のためには民の生命は犠牲になったとしても仕方がないという考えが通底している。
けれど、本当にそうなのだろうか。実の娘をみすみす見捨て、見殺しにせねばならないのなら、両班の常識というのは何と詰まらない愚かなものなのだろう。
民は王さま、王族、両班のために存在し、我々のためには民の生命は犠牲になったとしても仕方がないという考えが通底している。
けれど、本当にそうなのだろうか。実の娘をみすみす見捨て、見殺しにせねばならないのなら、両班の常識というのは何と詰まらない愚かなものなのだろう。