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第30章 揀擇

　大切な娘が公衆の面前でおおいに誇りを傷つけられるという屈辱を与えられ、この上、一生嫁かず後家で終わるなど、父親としては到底すんなりと受け容れられるものではなかった。




　王が揀擇そのものをすべて無かったことにすると宣言し、恥はかかされたものの、王の計らいで娘たちは晴れて見込みのある若い王子に嫁ぐことになった。王妃にはなれなくても、娘たちにとって悪い話ではない。