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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第6章 蝶のいざない
継母が彼を構いたがり、母親面したがるのは恐らく、その辺りもあるに違いない。元々、父には庶子しかおらず、しかも二十四人は娘で、彼だけが男子だ。父と息子、どちらも望むと望まざると拘わらず、一人しかいない息子が父の跡を継ぐことになる。
打算と言ってしまえば気の毒だが、継母が彼に何かと親切なふりをするのは先々も考えてだろう。とはいえ、彼の父は王族とはいえ、当代の国王とは親戚とは名ばかりで、実のところ他人同然である。
打算と言ってしまえば気の毒だが、継母が彼に何かと親切なふりをするのは先々も考えてだろう。とはいえ、彼の父は王族とはいえ、当代の国王とは親戚とは名ばかりで、実のところ他人同然である。