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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第6章 蝶のいざない
こんなときに不謹慎だと怒られそうだが、確かに女は都でも見かけないほど美しかった。白磁のような肌はなめらかで、目鼻立ちは完璧なほど整っている。眼を閉じていてもこれだけ美しいのだ。彼はふと娘が眼を開けたところを見てみたいと無性に思った。
身なりは悪くない。薄汚れてはいるが、上物の衣類は娘が両班か富豪の息女だと示している。世間知らずの令嬢が河に身を投げる理由は大概が決まっている。男に欺され、世を儚んだか、或いは邪魔になって投げ込まれたかのどちらかだ。
身なりは悪くない。薄汚れてはいるが、上物の衣類は娘が両班か富豪の息女だと示している。世間知らずの令嬢が河に身を投げる理由は大概が決まっている。男に欺され、世を儚んだか、或いは邪魔になって投げ込まれたかのどちらかだ。