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第35章 出逢い～黄金の少女（おとめ）～

　今度こそ、王妃は断じた。




「あなたは一国の世子よ。有り体にいえば、どのような無理難題であろうと、あなたが気に入った、欲しいと望めば、人であれ物であれ手に入れることはできる。でも、その先を考えてみなさい。あなたは彼の未来まで責任を取れるの？　彼が女性であれば話は早いわ。後宮に迎えれば済む話だものね。けれど、彼はれきとした男子なの、あなたと同じ性を持つ殿方なのよ。あなたの慰み者になることで、彼が世間から受けるすべてものから、あなたは彼を守り切れるというの？」