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第37章 秋桜（コスモス）の夢

　とにかくと、ホン内官は更に声を低めた。




「今のままでは、邸下のためには良くないと私は思います。進むにしろ引くにしろ、一度は、きっぱりとご自分の想いにしっかりと向き合って決められては、いかがですか？　妓房で働く娘とはいえ、その娘本人は妓生ではないのですから、邸下がお側に召し上げたいと思し召せば、側妃として後宮に入れるのは可能なはずでしょう？　ですゆえ、もう一度、ご自分の心をきっちりと見つめ、決着を付けてきて下さい。潔く男らしくね」