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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第6章 蝶のいざない

もとより、北に美人が多いーというのは、まったくの出任せだった。都から逃げ出す口実にすぎなかった。もっとも、見かけほどの遊び人ではないにせよ、彼も若い男だから、ほんの少しは期待もしていた。
ところが、である。友人たちの期待に背いて申し訳ないが、文陽君は三日どころか、ひと月が経っても、都に戻ることはなかった。そうして月日は経ち、友人たちが彼を忘れ去っても、彼は北の田舎町の暮らしをそれなりに楽しんで今に至る。
ところが、である。友人たちの期待に背いて申し訳ないが、文陽君は三日どころか、ひと月が経っても、都に戻ることはなかった。そうして月日は経ち、友人たちが彼を忘れ去っても、彼は北の田舎町の暮らしをそれなりに楽しんで今に至る。

