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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第7章 発覚
雪鈴が眼を輝かせていると、眼が合った。コンが何故か眩しげに眼を細め、視線を逸らす。まるで夏の太陽を見ているかのようだ。
彼はひとしきり窓の方を見つめていた。しばらく心地良い静寂が室を満たす。
ふいに、パサパサと音が響き、鳥の影が障子窓に映じた。窓の側に植わった樹から鳥が飛び立ったらしい。
翼をひろげて飛び立つ鳥が障子窓を通して、影絵のように見えた。それは雪鈴に胸苦しいほどの記憶を呼び覚ました。