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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第45章 新たな日々
 ボクスはとりあえず、ギルソンの邸で働くことになった。これはケトンの口利きがあったらしい。特に割り当てられた仕事はなかったけれど、雑用ばかりを言いつけられたから、下男として置いて貰っているのだろうと勝手に見当をつけた。



 十日目の朝、ボクスは急きょ、商館に出向くギルソンの伴を言いつかった。何でも用心棒の一人が急な腹痛で動けないとかで、執事から呼び出され



「まあ、がたいは良いから、戦力にはならなくても飾りくらいにはなるだろう」



 と言われたのだ。



 腕っ節には自信はあるが、ボクスの性格からして自己宣伝などしない。彼は黙って頭を下げた。
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