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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第11章 祈り
そこで、コンはギョッと眼を剥いた。雪鈴が炉の側でいきなり上衣の前結びになった紐を解き始めたからだ。唖然としている彼の傍ら、彼女は恬淡としてチョゴリを脱いでいる。
はらり、と、あたかも花びらが散るように薄物の上衣が床に落ちた。こんなときなのに、思わずゴクリと唾を飲み込んでしまう。
ー見るな、君子たる者、見るべきではない。
コンは必死でなけなしの自制心を総動員しようとしたけれど、無駄な努力に終わった。