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乳房星(たらちねぼし)−1・0
第1章 プロローグ・いぬのおまわりさん
文金高島田《はなよめ》姿のママは、子守女さんたちと一緒にワゴン車に乗り込んだ。

子守女さんたち100は、前後に待機している複数のワゴン車に分乗した。

「大丈夫?」
「くすんくすんくすん…」

文金高島田《はなよめ》姿のママは、車に乗り込んだあとマァマに抱きついてくすんくすんくすんと泣いた。

(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!)

その時であった。

ものすごくおそろしい地鳴りが遠くから響いた。

うんと遠くで、土石流が発生したようだ。

じきここも大量の土砂に埋もれてしまう…

急げ!!

時間がない!!

この時、ママとマァマたちが乗っているワゴン車の前に停車していた黒のニッサンパッカードの後ろの席の窓がひらいた。

窓の中から、焼きソバヘアで黒のサングラスをかけている男が顔を出した。

男は、南予の喜多郡の薬問屋『溝端屋』の番頭《ばんと》はん・竹宮豊国であった。

番頭《ばんと》はんは、まだ車に乗っていない子守女さんに対して『早くしろ!!』と怒鳴りつけた。

ママとマァマたちが乗っているワゴン車の前後に停車している20台のワゴン車に子守女さんたち全員が乗り込んだ。

その後、合計22台の車両《くるま》が事件現場《げんば》から一斉に出発した。

車22台は、鈍川温泉郷《にぶかわおんせん》から出発したあと国道317号線〜県道北条玉川線を通って風早町(今の松山市)へ抜けた。

その後、国道196号線を通って松山市中心部へ向かった。

一行は、夜8時過ぎにドナ姐はんが営んでいる置屋に到着した。

ドナ姐《ねえ》はんと合流した一行は、それからすぐに出発した。

(ボーッ、ボーッ…)

一行は、翌日の深夜2時頃に三津浜港を出発した防予汽船のフェリーに乗って旅に出た。

それから2時間半後に、一行が乗っているフェリーが柳井港に到着した。

その後、車に乗りかえて国鉄下松駅へ向かった。

(ピーッ、ゴトンゴトンゴトン…)

明け方6時過ぎ、一行は国鉄下松駅から汽車を乗り継いで横浜駅へ向かった。

(ボーッ…)

その翌日、一行は横浜港から特大旅客船に乗って大海原を渡った。

船は、日本を出国してから4日目にアメリカ西海岸のシアトルの港に到着した。
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