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ビッケとビッチ
第2章 11月19日日曜日午後5時~
 21

 わたしが勝手に…

 あのビッケに似ているからってナメていただけだったんだ…

 そう、和哉くんは童貞とかじゃないのだから…

 そしてそこそこモテて…

 そこそこに女性経験のある28歳の青年なんだから。

 たまたまわたしの小説の、若い童貞の男の子という登場人物と名前がカブっただけであり…

 たまたま昔飼っていたペットの
『ビッケ』に目の雰囲気が似ていただけであり…

 そしてわたしより9歳年下というだけであり…

 よく考えたら、わたしは37歳、いい歳の熟女的な年齢なんだから、いくら9歳年下とはいえ…

 和哉くんは男盛りの28歳の青年であり、女性経験もそこそこあるわけだから…

 わたしが完全に彼をナメていただけなのである。

 わたしの奢り、うぬぼれなんだ…

「はぁぁ、ゆ、悠里さぁん…」

 ピチャ、ピチャ…

 和哉くんはわたしの名前を呼びながら、舌を、唇を、貪るような熱いキスをしてくる。

 ほら、このキスだって…

 心が震え、蕩けてしまうくらいに上手だし…

 いや、現実に、心は半分以上…

 融けてきていた。


 教えるなんて…

 導くなんて…

 教授するなんて…

 求道するなんて…

 とんでもない、奢り、うぬぼれだ。

「はぁ、悠里さぁん…」
 そして和哉くんはぐったりとしているわたしをキスをしながら、起こし…

 そして抱きかかえ…

「よいしょ…」

「はぁっ、うんっんんっ」

 また、お互いにキスをしながら座位という体位で…

 挿入れてきたのである。

「はぁ、んっ、か、かずぅ…や……」

「ふっ、ゆ、悠里さぁん…」

 わたしが彼をまたぐカタチで挿入れられ、キスをしながら脇の下に両腕を差し込め、上半身を抱きかかえられ…

 ギシッ、ギシッ、ギシッ…

 上下に、わたしを動かしてくる…

 そして、この体位は…

 彼の先が、ダイレクトに子宮に当たってくるのである。

「はぁ、ん、んん…」

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

「ふっ、はっ、はっ、はっ…」

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

「あっ、あっ、あっ、あぁぁ…」

 ほら、してくることは…

 まるでベテランだ…

 いや、ある意味テクニシャンじゃないか…



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