この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ビッケとビッチ
第3章 11月23日木曜日勤労感謝の日の夜…
5
「ごめんなさい…」
だから、そんな謝る程の事では無いのであるのだが…
ある意味、わたしには悪さだったという事だけなのであった。
「うん、大丈夫よ、だから謝らないで」
逆に、そんな事に反応したいい歳したわたしが悪いのだ…
「はい」
「それよりさぁ、アノ場面のさぁ…」
と、わたしは話しを切り替える為にも映画の感想を話していく。
「あぁ、あれっすかぁ」
「うん、そうそう…」
と、久しぶりに映画の感想を言い合う…
お茶を飲みながら話しをする…
それ等が、凄く楽しかったし、愉しかった。
そして時刻は間もなく午前零時に近い…
「帰りましょう…」
世の中は4連休の人も多いみたいなのだが…
わたしも、市役所勤務の和哉くんも、明日は仕事なのである。
「帰りたくないなぁ」
和哉くんはボソッとそう呟く。
「ダメ、だめよ…
それに、まだ生理は終わらないしね…」
と、迂闊にも、まるで気を許し合った恋人同士みたいな言葉を言ってしまった。
「あ、はい、そうっすね、帰りますかぁ」
そんなわたしの何気ない言葉に彼はピンと来たのか…
急に嬉しそうな声を出して、クルマを出す。
やはり、和哉くんは意外に繊細で聡明なのだ…
いや、だから、わたしは気に入ったのだが。
だが…
帰途中のクルマは…
右に曲がる筈の交差点を…
左折したのだ…
「え…」
だが、和哉くんは黙って運転をしていた。
それに対してわたしは…
それ以上、なんとなく話掛けられないでいた。
その左折の先には河川敷の公園があるのだ…
そしてクルマは河川敷公園の駐車場へと入って行き…
一番奥の角の駐車スペースに停まる。
車内には…
『ユーミン50周年記念アルバムのCD』が静かに流れていた…
「ごめんなさい…」
だから、そんな謝る程の事では無いのであるのだが…
ある意味、わたしには悪さだったという事だけなのであった。
「うん、大丈夫よ、だから謝らないで」
逆に、そんな事に反応したいい歳したわたしが悪いのだ…
「はい」
「それよりさぁ、アノ場面のさぁ…」
と、わたしは話しを切り替える為にも映画の感想を話していく。
「あぁ、あれっすかぁ」
「うん、そうそう…」
と、久しぶりに映画の感想を言い合う…
お茶を飲みながら話しをする…
それ等が、凄く楽しかったし、愉しかった。
そして時刻は間もなく午前零時に近い…
「帰りましょう…」
世の中は4連休の人も多いみたいなのだが…
わたしも、市役所勤務の和哉くんも、明日は仕事なのである。
「帰りたくないなぁ」
和哉くんはボソッとそう呟く。
「ダメ、だめよ…
それに、まだ生理は終わらないしね…」
と、迂闊にも、まるで気を許し合った恋人同士みたいな言葉を言ってしまった。
「あ、はい、そうっすね、帰りますかぁ」
そんなわたしの何気ない言葉に彼はピンと来たのか…
急に嬉しそうな声を出して、クルマを出す。
やはり、和哉くんは意外に繊細で聡明なのだ…
いや、だから、わたしは気に入ったのだが。
だが…
帰途中のクルマは…
右に曲がる筈の交差点を…
左折したのだ…
「え…」
だが、和哉くんは黙って運転をしていた。
それに対してわたしは…
それ以上、なんとなく話掛けられないでいた。
その左折の先には河川敷の公園があるのだ…
そしてクルマは河川敷公園の駐車場へと入って行き…
一番奥の角の駐車スペースに停まる。
車内には…
『ユーミン50周年記念アルバムのCD』が静かに流れていた…