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12歳年下の彼とクリスマスする話
第7章 決戦は土曜日に…
エンゲージカバーと言うのは
エンゲージカバーセレモニーとも
呼ばれている指輪の交換の
演出の中の1つで。
教会式の挙式よりも、
今のこの人前式で好んで取り入れらえる
演出なのだけども。
普通に結婚指輪を交換した後に。
新郎の手で新婦の左手の薬指の
結婚指輪がはまっている上から。
婚約指輪をはめる事で。
二人の永遠の近いに封をする…と言う
意味合いがある…物で。
エンゲージカバーと呼ばれている…。
『はぁ~♡素敵な演出ですねぇ~。
永遠の絆に封をしちゃうなんて…。
私も…素敵な旦那さんと、
結婚式する時は…、
エンゲージカバーしたいですぅ~』
蛯名の脳内には
まだ見ぬ未来の旦那様が
浮かんでいる様で。
自分の頬を押さえながらくねくねとしていて。
『巴さんも…したいですか?
エンゲージカバー』
指輪の交換の後は…
多分年配の方のご希望…で?
なのか…新婦のベールアップと
誓いのキスもあって。
人前式ながらに充実した
内容の…挙式だなと…巴は感じていて。
その後は、結婚証明書に
新郎新婦がサインをして
立ち合い人である院長が
立会人の代表として
結婚証明書にサインをして。
2人の結婚を祝いスピーチをして。
この場に居る立会人全員からの
結婚証明書として、受付で
受け取ったあのハート型の
3センチほどのチップを、
前の新郎新婦の前に置かれた
ヘキサゴン型のアクリルケースの中に
順番に…ハートのチップを納めて行く。
アクリルのケースに
ハートチップを納めると。
ケースの中にどんどんと
ハートのチップが溜って行って。
それを嬉しそうに眺めている
2人の顔が印象的で。
教会式と違って、
ゲストも一緒に…結婚式を
作りたいって思って居る
2人の気持ちが伝わってくる様だった。
ズズズッと鼻水を
啜りながら、蛯名が
ケースの中にチップを入れていて。
席並びなので、それに続いて
港斗君がケースに
ハートのチップを投入して。
『次は巴さんの番ですよ…』
面識のない新郎新婦に
巴が控え目に会釈すると
自分の持っていた
ハートのチップをケースに入れて。
今度は蛯名さんが奥になって
その隣に私に行って欲しいと言われて。