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12歳年下の彼とクリスマスする話
第1章 静かな…土曜日
リビングのテーブルの上に
夕食を並べて。
オーブンでこんがりと
良い感じの焼き色が付いた
グラタンを皿の上に乗せて運んだ。
「はい、どーぞ…。
じゃあ、グラタンも焼けたし
お夕飯…食べようよ、港斗君。
あ、忘れる所だった、スーパーの
安物だけど、白ワインあるんだよ」
ちょっと待っててと
巴が港斗に声を掛けると。
食器棚からワイングラスを2つ取り出して。
一度リビングのテーブルに置くと。
キッチンに置いたままにしていた、
買った白ワインのボトルを持って
港斗の所に戻って来る。
『僕、注ぎますよ。ワイン』
巴の手からワインのボトルを受け取ると、
栓を抜いて、グラスにワインを注いでくれる。
スピーカーからはクリスマスソングが
ずっと流れたままになっていたから。
『あはは、こうしてると、なんだか
今日が、クリスマスみたいですね』
「まだ…20日以上あるよ?
12月になったばっかりだもん…。
それよりも…、港斗君は…
その、クリスマスに欲しい物とか…」
あるの?と巴が向かい側に
座って居る港斗にクリスマスに
何か欲しい物は無いかと問いかけると。
う―――ん…っと唸り声を
腕組みをして上げながら
彼は随分と…長い時間考えている様で。
「あ、えっと…、グラタン…
熱い方が美味しいから、
冷めちゃわない内に、食べよう?ね?
プレゼントは思いついた時で良いよ?」
やっぱり…定番はお財布とか
時計とか、キーケースとか…。
マフラーとか…バックとかかな?
『その…やっぱり、…巴さんとか…
巴さんとか…、サンタコスの…
巴さんとか…だめ…です…よね?』
現物支給…?
「やっ…あの、その
…そう言う感じのじゃなくてね?
ちゃんとした…形に残る様な…ね?」
『サンタコス…残りますよ?形に…。
あっ…じゃあ、えっちな
下着…のサンタっぽいやつとか…』
だから、現物支給…なんじゃ…?
「でも…、いつも通り…なんじゃ…」