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12歳年下の彼とクリスマスする話
第7章 決戦は土曜日に…

「もぅ!!千冬…。
ふざけて無いで、私をちゃんと
お姫様にしてくれるんでしょうね?」

『勿論だってば、千冬さんが
腕によりをかけてメイクするんだもん。
メイク詐欺と名高い千冬さんに
どーんと…任せなさい』

千冬が…腕によりをかけてくれたお陰で。
塗り過ぎてない…厚塗り感がない、
それでいて…お上品さもある…
綺麗な大人の女性に仕上げてくれて。
結婚式にお呼ばれと言うTPOにも
キチンと合わせてメイクをしてくれた。

ノーズシャドーとハイライトのお陰で。
鼻筋がスッとした感じで、
目元は華やかさと優しさのある
肌馴染みのいいピンクと
ゴールドで仕上げてくれていて。

つけまつげ付けるって
妹がバックから出して来た時に
それはって思ったんだけど。
大丈夫大丈夫って言っていて。

ミッシュブルーミンのは
自まつげとの馴染みが良いから。
つけてます感ないから大丈夫と。

『じゃあ、こっちだけ
つけまつげ、付けてみるから、
顔、半分ずつ鏡で見てみたら?』

良くある詐欺メイクの
動画とかで半分ずつで
見比べられるあれみたいにして。
左目にだけつけまつげをつけて。

『どう?いかにも~って
感じ全然しないでしょ?』

「本当だ…、普通に
自然に…自分のまつげに…
馴染んでくれてる感じ…」

『じゃあ、目頭に切開ライン引くからね』

そう言って持っているのは
アイライナーだけど
色が…ピンク…じゃないの?

「そんな色のライン入れるの?」

『蒙古壁(もうこひだ)がある人は
引いたら目が大きく見えるの、
この部分の分目を損してるんだってば。
黒とかブラウンより、
こっちのバーガンディーの方が
一番肌に馴染んで自然に見えるから。
今のままだと大人大人してるから
ちょっとだけ…可愛らしさ足すからね』

その千冬の言葉には…動くなの
圧を感じたので巴がそのまま
動かないでジッとしていると。

目頭に切開ラインを…
下に下がり気味に
バーガンディーの
アイライナーで引かれてしまって。

つけまつげをしてる方にだけ
ラインを引いたから見比べろと
目頭に線をちょっと引いただけで
何が変わるのかと思ったんだけど。

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