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第11章 お風呂場にて

「おまえは悪くない。譲り合うことも独り占めすることも出来ない俺たちのせいだ」

「でもっ……！」

「黙って俺たちに愛されろ」

ずぶり、と灼熱が埋め込まれる。

「あ、あああああっ！」

足が震える。
心で駄目だと思っても、体は逆らえない。

背中にぴったりと暗夜が張り付いている。
包み込まれる安心感に、緊張がゆるんでいく。

内側が、暗夜を奥へ奥へと誘い込む。