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蛇神様の花わずらい
第12章 雪影とパーティデート
雪影が動く。

着物の袖が揺らめいた。

じゅ、と焦げるような音がする。

「ふふふ、捕まえた」

雪影が握りしめた拳を開くと、一房の毛が現れた。
赤茶色の、ごわごわした短い毛だった。

「何ですか、それ?」

「犬ですよ。偵察に使われた使い魔の形代です。暗夜の噛み傷からだいたいの見当はついていたんですが、これがあれば術者をたどることが出来ます」
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