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続々ストリート・キス
第1章 続々ストリート・キス
居酒屋から出て、仲良く腕を組んで並んでゆっくり歩く。ちょっと歩いて立ち止まったら抱き合ってキスをするからなかなか進まない。そうやって駅まで二人で歩き、一緒に登り電車に乗った。僕の住まいとは反対方向だったが、まだ一緒にいたい、家の近くまで送って欲しいと甘えられてしまい、僕は喜んで彼女の希望どおりにした。
降りた駅から「もうここでいい」と彼女に言われるまで、腕を組み、時々キスをしながらゆっくり歩いた。別れる前にもう一度、抱き合ってキス。
「じゃあ、おやすみなさい」
「香奈美さんも。気をつけて」
彼女と別れてから、ふわふわした夢見心地状態の僕が、どうやって自宅まで帰ったのか覚えていない。
僕の頭は彼女のことで一杯だった。彼女を抱きしめたこと、そしてキス、キス、キス…。
ねえ…と甘える声。彼女のことしか考えられない。まさに「恋は盲目」だ。
ベッドに転がっていた僕の二日酔いの耳が、聞き覚えのあるメロディを捉えた。どこかでスマホが鳴っている。床に落ちていたそれを拾う。彼女からの電話だった。
「もしもし」
「もしもし、江田くん?」
「香奈美さん。おはようございます」
降りた駅から「もうここでいい」と彼女に言われるまで、腕を組み、時々キスをしながらゆっくり歩いた。別れる前にもう一度、抱き合ってキス。
「じゃあ、おやすみなさい」
「香奈美さんも。気をつけて」
彼女と別れてから、ふわふわした夢見心地状態の僕が、どうやって自宅まで帰ったのか覚えていない。
僕の頭は彼女のことで一杯だった。彼女を抱きしめたこと、そしてキス、キス、キス…。
ねえ…と甘える声。彼女のことしか考えられない。まさに「恋は盲目」だ。
ベッドに転がっていた僕の二日酔いの耳が、聞き覚えのあるメロディを捉えた。どこかでスマホが鳴っている。床に落ちていたそれを拾う。彼女からの電話だった。
「もしもし」
「もしもし、江田くん?」
「香奈美さん。おはようございます」