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【全話版】ストリート・キス
第11章 帰国〜荒れる彼女
針のむしろに座らされている心持ちだった時間がやっと終わり、ホッとしたのもつかの間で、機嫌が悪いはずの彼女はどうやら僕に送ってもらいたいような素振りを見せる。それなのに自分だけどんどん先に歩いて行ってしまい、僕は彼女の後からくっついて行くという変な形になった。
電車に乗ってもむすっとした顔でいつものようにドア際に立ち、何も言わない。どう取りなしたら良いのか見当もつかないので僕も黙っていた。
彼女が降りる駅に着いた。
「今日は帰って。降りなくていい」
横を向いたままそう言い、電車のドアが開くと僕を見もせずに降りてしまった。
追うべきか、それとも言われたとおり、素直のこのまま帰るべきか?
迷っているうちに彼女はホームを歩いて行ってしまい、人混みの中に消えた。取り残された僕の前で電車のドアが閉まった。
電車に乗ってもむすっとした顔でいつものようにドア際に立ち、何も言わない。どう取りなしたら良いのか見当もつかないので僕も黙っていた。
彼女が降りる駅に着いた。
「今日は帰って。降りなくていい」
横を向いたままそう言い、電車のドアが開くと僕を見もせずに降りてしまった。
追うべきか、それとも言われたとおり、素直のこのまま帰るべきか?
迷っているうちに彼女はホームを歩いて行ってしまい、人混みの中に消えた。取り残された僕の前で電車のドアが閉まった。