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第14章 惜別の品

「これくらいで大丈夫か…？」と彼が訊いてくる。
それに私は、「は…はい…」と声を押し殺すように答えていた。

先程の胸元を這わした縄に揃えるように、綺麗に縄を掛けられていく。そして、さっきと同じ強さで縄が締められ、「ァ…」と吐息を漏らしてしまう。その際に彼にお尻をトントンと、眠りから起こす程度の強さで、優しく叩かれ、膣までもキュッと締まり、スカートを壁に押し付けてしまう。

彼から顔と胸の膨らみを背けるが、縄が壁と肉体との空間から忍び寄り、胸下に掛けられる。ベストの上からでも自然な膨らみが形を変え、際立つ胸の隆起を隠しきれなかった。髪を撫でられ、肩を寄せられ、「ハァ…」と声を抑えられなくなる。ギュッと縄が締まれば、腰が揺れてしまい、彼にお尻を軽く叩かれ、再び頭にキスを受け、『大人しくしろ…』という無言のメッセージを受け取り、吐息が漏れてしまう。