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人質交換を託された女
第14章 惜別の品
彼はポケットから何かを取り出していた。手のひらが広げられ、ネックレスが見えた。それはサファイアの石に小型カメラが内蔵されているものだった。彼はその石を私に見せるように、チェーンを指に絡めていた。
「戸北…君の身に何かあった時は…これを大切に持っておく…」
彼はそう言うと、ネックレスを再び手の中に包み込んだ。
私は彼の目をずっと見つめていた。
彼も私のことを見つめていた。
最後に微笑み、「じゃあな…」という言葉を最後に彼はロッカーの扉を閉めた。
「戸北…君の身に何かあった時は…これを大切に持っておく…」
彼はそう言うと、ネックレスを再び手の中に包み込んだ。
私は彼の目をずっと見つめていた。
彼も私のことを見つめていた。
最後に微笑み、「じゃあな…」という言葉を最後に彼はロッカーの扉を閉めた。