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人質交換を託された女
第15章 命脈
同じようなリズムが少し遠いところから聞こえてくる。
ゴン…ゴン…ゴン…という音が少し遠いところから聞こえていた。
その音はきっと佐伯さんから発せられたと思った。彼女の居場所を私に伝えてくるようだった。
だが、近付く足音が聞こえ始め、それは私への警告だと気付いた。
すぐに更衣室の扉が開く音がした。ロッカーの方に気配が近付いてくる。私は息を潜め、体の動きを止め、この人物が早く出て行ってほしいと願う。きっと犯人グループの誰かだと思った。
その男は女子更衣室のロッカーを開けていた。その音だけが聞こえてきた。向かい側のロッカーを開けているようだった。一つ一つ、何かを確かめるように開けていた。
ゴン…ゴン…ゴン…という音が少し遠いところから聞こえていた。
その音はきっと佐伯さんから発せられたと思った。彼女の居場所を私に伝えてくるようだった。
だが、近付く足音が聞こえ始め、それは私への警告だと気付いた。
すぐに更衣室の扉が開く音がした。ロッカーの方に気配が近付いてくる。私は息を潜め、体の動きを止め、この人物が早く出て行ってほしいと願う。きっと犯人グループの誰かだと思った。
その男は女子更衣室のロッカーを開けていた。その音だけが聞こえてきた。向かい側のロッカーを開けているようだった。一つ一つ、何かを確かめるように開けていた。