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人質交換を託された女
第17章 セカンドカウンセリング
『興奮』という言葉でまとめようとしたのは、私ではなく、カウンセラーの女性だった。彼の口から興奮の文字が発せられなくても、彼の手には私の興奮が伝わっていることに、肉体がさらに熱くなっていく。

田口さんの問いに、何らかの返事をしてあげたかった。互いの体が密着する状況で、私の広げた指先に、彼の服が当たっていた。そこは彼の膨らんだ興奮が隠せない場所だった。

胸を愛撫され、うなじにキスを受け、耳に甘噛みをされている中、『一時的ではない』という、私が今できる答えを探していた。途切れたくない…という想いが私を突き動かした。私は彼の硬い興奮を解放させるべく、ファスナーの取手に指を伸ばした。ほんの僅かだけファスナーを動かすことができたが、それ以上は手首が縛られて、腕を伸ばすことができなかった。
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