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人質交換を託された女
第3章 人質+1
奥には制服を着た女性行員たちがいた。お互いに目を合わせ、「いったい何が起きているの…」と訴えていた。私は目線を左右に動かし、他に人がいないかを確認した。金庫内には古い書類ロッカー、4-5段の長い棚、そしてジュラルミンケースなどが見えた。
椅子を押す男の足が、もうすぐ女性の近くに行けると思っていた時に止まった。どうしてという気持ちで背後を振り返り、男の姿を目で追った。彼は下にしゃがみ込み、カチャと音を立てていた。
キャスターにロックをかけている…そう気付くまで時間は掛からなかった。男は金庫内から離れていった。
椅子を押す男の足が、もうすぐ女性の近くに行けると思っていた時に止まった。どうしてという気持ちで背後を振り返り、男の姿を目で追った。彼は下にしゃがみ込み、カチャと音を立てていた。
キャスターにロックをかけている…そう気付くまで時間は掛からなかった。男は金庫内から離れていった。