この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
人質交換を託された女
第5章 積み上げれた賭け金
「ァンッ…」
私の体がきつい拘束によじれ、吐息が漏れてしまう。

その動きに合わせ、ロープが追いかけて、私を捕まえてくる。滑らかに体に這い、ギュッと締めあげて、体の自由な動きをこれでもかと封じてくる。その容赦ない、望まない拘束に、私の腰はゆらゆらと動き始め、目を開けていられなくなる。

電話口では本部長はのらりくらりで、この場を乗り切ろうとする意図が感じられた。私の体には一切の妥協を許さない、束縛という価値観を押し付けられ、人質としての証となる『約束手形』が発行され、期限内に約束が果たさなければ、自由がなかった。期限の延長など、全く認められる状況でなかった。

あれほど高く積み上がっていたロープのチップは、表交渉の結論先延ばし策の進展を表すように、可能な限り引き延ばされ、犯人の意志の強さに比例して私の肉体に巻かれていく。人質解放の確率が限りなく0に近付いた。捜査本部の見通しの甘さは、掛け金の『上乗せ』という形で、私の緊縛される体に賭けられた。その縛りは体への圧迫感となり、支払う代償の大きさと、悪夢のシナリオに向かう確率の高さに、苦しくて息が詰まってくる。

リーダーの男は断固とした姿勢で、本部からの要求や提案を全て払いのけていく。交渉は両者の思いがいつまでも対立し、平行線を辿っていた。
/237ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ