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人質交換を託された女
第5章 積み上げれた賭け金
テーブルに置かれていたチップは全て見えなくなり、全て私の体に平行線となって賭けられていた。男たちの対立とは違い、ロープは私の体に緊密に巻かれ、体を動かせば一糸乱れぬ動きで歩調を揃え、圧迫感で動きを抑制、そして封じていた。それは裏交渉への手筈が整ったことを意味していた。私には選択肢がなく、どうすることもできなかった。
足の甲から胴体まで強い意志を込めて縛られた私の体。肉体は一つになった感覚に陥り、体をうまく動かせない不自由で、苦しみから落ち着きを失くし、身をよじるのを止められなかった。
リーダーの男が電話を切っていた。鼻で微かに笑っていた。
「こいつらは時間稼ぎをしているだけだ…最初から俺たちと交渉する気はないはずだ…」
男は私の体を机の上で腹這いから上に向けさせ、微笑んでいた。
足の甲から胴体まで強い意志を込めて縛られた私の体。肉体は一つになった感覚に陥り、体をうまく動かせない不自由で、苦しみから落ち着きを失くし、身をよじるのを止められなかった。
リーダーの男が電話を切っていた。鼻で微かに笑っていた。
「こいつらは時間稼ぎをしているだけだ…最初から俺たちと交渉する気はないはずだ…」
男は私の体を机の上で腹這いから上に向けさせ、微笑んでいた。