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第5章 積み上げれた賭け金

「だいぶ大人しくなったな…心が晴れず不満そうな顔だが…もう無駄だと分かったろう…これも誰かのためだ…あの行員に同じ思いをさせるか…どうだ…あなたはそうさせないはずだ…ここに来た時も逃げなかった…もう逃げられない…声を出しても助けはこない…あなたとたっぷり語ろうじゃないか…ようやくあなたが単独で行動し…決断できるんだ…」

リーダーの男は私の頬に優しく手を触れた。その勢いで私は目を閉じて両方の目から涙が溢れ出た。

リーダーの男が別の男に指示をした。

「この方を第２金庫室に連れてきてくれ…たとえ何か電波を出していても…あそこなら遮断できるはずだ…」