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第3章 覚悟できない女

私は靴を脱いで部屋に上がった。目の前にはジュンさんがいた。グレーのスーツに白のストライプシャツを着ていた。スリムスーツを着ているのだろう。体のラインは細く見えた。

身長は175cmくらい。髪は短くクリームか何かでセットしているように見えた。本当にS男性なのかと思うほど、優しい顔立ちだった。

｢真琴です。よろしくお願いします｣
私は優季さんに教えられたように、正座をして、両腕をしっかりと伸ばし、深々と頭を下げ、自己紹介の挨拶をした。

｢ジュンです。こちらこそお願いします。スーツお似合いですね。お仕事は何をされているんですか？｣とジュンさんが会話を始めてくれた。

私は挨拶を終え、その場に立ち上がった。

｢ありがとうございます。アパレル系です。ショップ店員をしています｣
ジュンさんも私と同様に、外見を観察していたのが分かった。